自由民主党 三重県支部連合会

2023年11月29日

明野高校視察

令和5年11月29日、自民党青年局による三重県立明野高校の視察が行われ、学生部も参加させていただきました。

 

明野高校は農業、家庭、福祉を備えた専門高校であり、中でも今回は農業分野である生産科学科の生徒らの案内の下、畜産分野と作物分野の意見交換と施設の見学を行いました。


まず、明野高校の生産科学科の活動を生徒らに発表してもらいました。この報告で印象に残ったのは、高校内で資源を循環させ、一切無駄のない農業を行っているという点でした。作物専攻においては、高校内の広大な田んぼで家畜の排せつ物や稲のもみ殻を使った堆肥を使ってブランド米「弓形穂」を栽培していました。

畜産専攻においては、県内のビール工場から廃棄されるモルト粕を飼料化する研究を重ねていました。4年の研究の末、エコフィードの実用化に成功し、弓形穂のくず米などと組み合わせた飼料を使い畜産を行っていました。さらにこれらの農業で生産されたものを販売するために、県内の各地の小売店や飲食店でPR活動を行うほか、パッケージの外観を考えるなど大人顔負けのことまで行っていました。


また、生徒らの案内の下、水田と鶏舎、豚舎の見学も行いました。稲作用の水田のほか、柑橘類の木々やクリやその他の果物など広大な土地を利用して様々な作物を栽培していました。

明野高校は平野で住宅街の一角にあるため、獣害なども少なくとても生育環境としては素晴らしいものであるというお話をしてもらいました。鶏舎には食用のブロイラーがケージ内でのびのびと飼育されており、生徒が鶏を捌く実習があるという話を聞いて大変驚きました。


この視察を通して感じたこととして、教育の大切さというものを実感しました。食品をいかに低コストで無駄なく作るか、作った食品をどのように広めるかというようなことを高校生のころから行えることは、普通科でいつ役に立つかもわからない「知識」を勉強してきた自分にとっては非常にうらやましいなと思いました。このような専門性がありつつも社会に出てから普遍的に使える「知恵」というものを学習できる環境がこの日本にはもっと必要なのではないかと強く感じました。


最後にはなりますが、このような貴重な機会をくださった西先生と明野高校の生徒たち、関係者の皆様、本当にありがとうございました。