自由民主党 三重県支部連合会

2024年05月11日

第10回 三重政治大学院 衆議院議員 山田賢司

令和6年 5月11日

三重政治大学院の第10回目が行われ、衆議院議員の山田賢司さんに講演をしていただきました。これまでの政治大学院と違い比較的短い講演でしたがコンパクトに内容が凝縮されたとても勉強になる話ばかりでした。

今回は「いじめと言う犯罪から子供たちを守るために」と題して、学校でのいじめ問題ついてお話しいただきました。

統計上では、学校でのいじめ問題の認知件数は年々増えてきています。そのためいじめはだんだん増えていると思いがちですがそうではないのです。時代が進むにつれて人々がいじめに敏感になりいじめをいじめだと認識するようになったので認知件数は増加傾向にあるのです。

しかし、人々がいじめに敏感になっているのにいじめの報道が減っていると感じている方は少ないのではないでしょうか。いつも学校側が「そんなことがあったとは知らなかった」とか「再発防止に努めます」というだけ言っているが何も変わっていないじゃんと私も思っていました。

じゃあ国が何もしていないか、といえばそんなことはありません。いじめに関する法律を定めていたり、文部科学省を通じて全国の学校へいじめへの対処の方法を通達しているのです。

ですが学校や先生方にいじめの存在を認めてしまうと良くないとか、学校外の力を借りるのは良くないという意識があったりすることがいじめ対策が浸透しない理由であると山田先生は言います。

また、いじめという呼び方は適切でないと山田先生は言われました。暴力をふるったりお金を奪うことは子どもだったとしても立派な犯罪なのだからいじめと呼ばず「暴行」「恐喝」と呼ぶべきです。

質疑応答では「なぜ被害を受けて辛い被害者の子どもが被害を打ち明けて相談することを強いられるのか」という質問がありました。いじめを打ち明けることは「これ以上ひどいことされたらどうしよう」とか「両親に迷惑をかけたくない」と考えてしまってとても勇気がいることだと思います。

確かに、周りの人がいじめに気付いてそのまま解決に動き出すというのが理想の動きです。しかし、どうしても被害者本人の訴えがないといじめに気付けないということはどうしてもある。と先生は言います。だからこそ被害を打ち明けやすい環境、そして打ち明ければ解決してくれるという安心を子どもに感じてもらうことが大事だと思います。

最前線でいじめ問題のことを考えている山田先生だからこそ聞ける話がたくさんあって、非常に興味深い講演になりました。

最後になりますが、三重まで足を運び貴重な講義をしてくださり本当にありがとうございました。