自由民主党 三重県支部連合会

2022年06月11日

第七期 第十一回 三重政治大学院 講師 小名木 善行

先日,講師に國史啓蒙家の小名木善行氏をお迎えし,
第 11 回三重政治大学院が開催されました.
今回のテーマは「誇りある日本の国柄」.
日本は元来どのような国であるべきなのか.
我が国の根底にある日本思想と原点を,神話を題材にユーモアたっぷりとお話くださいま
した.

正直なところ私は「神話」と聞くとおとぎ話か何かだと思っていました.しかしこ
れは全くの論外で,神話こそが日本という国の成り立ちや思想・精神など,我が国の根底
を成す最も重要な原点であり,日本人が当然学ばなければならない事柄であると痛感いた
しました.


伊弉諾尊と伊弉冉尊が創った日本国は,楽太鼓を打ち鳴らすような喜び溢れる楽しい国で
あるということ.またお二人の求めた「夫婦」とは,神話に『共に計りて』『共に夫婦と
なりまして』とあるように,お互いが共に相談し合って物事を決めていけるような関係性
であるということ.そして,天地始まりの時に降り立った神は,明るく元気で生命力と愛
情にあふれた存在であるということ.
神話の中に日本の「国柄」があり,今までに感じていた日本の情緒や温かさなどのすべて
の辻褄が合うような気がして,非常に興味深いと感じました.


その中でも私が最も心に残っているのは,神武天皇の出した『建国の詔』についてのお話
です.古来,日本ではその年に穫れる「新米」と 1 年前に穫れた「古米」を備蓄に回し,
2 年前に穫れた「古古米」を食べる風習がありました.これは,2 年分の米を常に備蓄し
ておくことで,何か災害などの非常事態に見舞われた際にも,飢えないようにという配慮
があってのことでした.神武天皇の出した建国の詔には,国の中心に御屋蔵(みやこ:屋
根のある米蔵)を造り,そこに皆が持ち寄った米を備蓄することで,非常事態には皆で米
を分け与え助け合っていこうと記されてあります.すなわち神武天皇が目指したのは,元
来大切なことは「飢えないこと」であり,誰もが豊かに安全に,そしてお腹いっぱいに食
べられる国にしようということでした.


我が国がどのような国なのか.また国民としてあるべき姿は何なのか.
非常に考えさせられるとともに,日本人として誇りをもって生きていくためには,学校教
育の中で神話を教える必要があると強く感じました.日本人としての誇りやアイデンティ
ティを失わないためにも,あるべき日本教育に戻すべきだと考えます.
最後になりましたが,貴重なお話,本当にありがとう御座いました。